愛着形成とは?子どもにとって最も大切なことで学力に影響⁉

保育学生
 

愛着形成って何?

ともだち
 

愛着形成って子どもにとって大事なことはなんとなくわかるけど、結局どういうこと?



という方いませんか?



元保育士のRisaです。


「愛着」「愛着形成」って知ってますか?


個人的に子育てをする上で、最も大切なことが「愛着形成」だと思っています。


今回は、「愛着形成とは?」というテーマで話をしていきます。


愛着形成とは?


愛着形成とは、言葉の通り「愛着」を形成することですが、「愛着」のこと説明できます?

愛着とは、子どもが不安な時に親(養育者)に対して特別な反応をすること



上記を意味します。


つまり、愛着形成とは上記のようなことを、親もしくは養育者と結ぶことを指します。


愛着形成がうまくいった子どもは、大きくなって困難に出会った時も、乗り越えていくことができると言われるくらい、子どもにとって大切なことです。


愛着形成は必ずしも親でなくてもいい


愛着形成と聞くと、「親」特に「母親」と結ぶのではないかというイメージを持つ方もいるかもしれませんが、そういうわけではありません。

愛着形成≠親子関係



もちろん、多くの場合みなさんが思っているように、母親と一番の愛着を結ぶことが多いです。


しかし、父親でもいいですし、生まれてすぐに里親のところで生活し始めた子は、里親と愛着関係を結ぶこともできます。


大切なことは、「特定の大人」と愛着形成することです。


愛着形成の3つの行動


愛着形成には、3つの行動が見られます。

・定位行動

・信号行動

・接近行動



上記3つの行動が見られます。


定位行動は、愛着者を見つめ、愛着者が子どもから離れても姿を目で追う行動です。


信号行動は、愛着者からの反応がない時に、自分に関心を向けるために泣いたり、大きな声を出して気づいてもらおうとする行動のことを指します。


接近行動は、愛着者が離れた時や無理やり離されたときに、ハイハイなどで後追いをして愛着者に近づこうとする行為です。

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どれも乳児期の子どもに見られる行為ですよね。


こういった行為は、全て愛着形成が関係しているんです。


逆に愛着形成がうまくいかない子は、こういった行為を見せないこともあります。


愛着形成されると反抗期がある?


2~4歳くらいで見られる「第一次反抗期」いわゆる「イヤイヤ期」は、愛着形成の表れなんです。


それまでの赤ちゃんは、自分と大人を一心同体として考えていますが、愛着が形成され成長してくると、「自分」と「他者」を分離して考えることができるようになってきます。


その結果、「自分は自分である!!!」と自己主張し始めるんです。

イヤイヤ期が愛着形成の表れであり、成長だと思うことができるようになると、ちょっと見方が変わってきませんか?



愛着形成は、対人関係の基盤であり、感情にとってとっても大切です。


愛着がなければ、人間の感情は発達していきません。


雑学ですが、愛着形成は人間だけでなく、犬や鳥など世話をして子育てをする生き物に共通していることなんです。



愛着形成の順序


子どもにとって、「愛着形成」が重要な気がしてきましたよね。


そんな「愛着形成」には、順序があるんです。



上記の「やさしくわかる愛着障害」の中では、3つの順序で愛着は形成されていくと、説明されているので、こちらを参考にしながら紹介していきます。

①安全基地

②安心基地

③探索基地



上記の順序で成長していきます。


愛着形成の1つ目「安全基地」


「愛着形成」最初のポイントが、「安全基地」です。


安全基地とは、愛着者が子どもにとって安全な場所になることです。


この世に生まれた赤ちゃんにとって、周りは知らない人、モノ、場所でいっぱいで生きているだけで不安で仕方がありません。


その中でネガティブな感情から守ってくれるのが、安全基地である親(養育者)です。

・子ども:守られていることに気づく

・愛着者:子どもを守っていくことに気づく



上記のように、子どもだけでなく親(養育者)にとっても、大切なことになります。


大人である私たちのことを振り返っても、「安全であること」を実感するってことは、生きる上で最低限の条件ですよね。


愛着形成の2つ目は「安心基地」


安全基地の関係ができると、次は「安心基地」です。


言葉の通り、愛着者といると、「安心する」ことができる、落ち着く、ほっとする、癒し、そんな気持ちになることを言います。

・安全基地:ネガティブな感情から守る

・安心基地:ほっとする場所になる



似ているようですが、子どもにとって愛着者の存在の意味が変わってきます。


愛着形成の3つ目「探索基地」


安全基地、安心基地が形成されると、3番目は「探索基地」です。


愛着者が探索基地になるためには、安全基地であり、安心基地であることが条件です。


探索基地は、子どもの探索行動に大きく影響が出てきます。


子どもは自分で移動することができるようになると、親(養育者)のところから離れて、探索行動に出ます。


探索行動に出てからしばらくすると、親(養育者)から離れたことに気づき、親(養育者)のもとに戻り抱っこなどのスキンシップします。


ここで、心のエネルギーを充電することで、また探索に行くことができるようになるんです。

探索行動
 ▼
「あれママいない?」「あ、ママいた」
 ▼
抱っこ!「ママ好きー!」(充電中)
 ▼
再び探索へ



上記のような行動を繰り返すことで、少しずつ長い間、親(養育者)から離れることができるようになります。


子どもがハイハイしたり歩いたりし始めたら、こういった行動がたくさん見られるようになるかもしれません。

愛着形成には内在化が必要


この探索基地のプロセスには、「内在化」ということがとても重要です。


内在化とは、子どものイメージの中に愛着者がいることで、3歳くらいでできるようになっていきます。

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上記のように、目の前に愛着者がいなくても、イメージの中に愛着者の存在があるので、不安を感じることなく過ごすことができます。

ママがいない    ママ大好き
(愛着者の不在)⇔(愛着者と共にリラックス)



上記を繰り返すことや探索基地としての役割を愛着者が果たすことで、子どもは愛着者の存在を内在化することができるようになります。


逆に内在化することができていないのに、長時間愛着者と離れることは、子どもにとっては大きな不安を感じることになるんです。


探索基地は学童期以降も必要


愛着形成は乳幼児期に行われますが、学童期以降も愛着形成を感じる場面は多くあります。


学童期になると、親(養育者)から離れて活動することも多くなってきますが、そこで経験したことは、一番に探索基地である愛着者に聞いてほしいと思うのが子どもです。


聞いてもらって、褒められたり認められたりすることで、子どもの安心に繋がります。


こういった経験は、子どもの認知と感情の成長にも繋がります。

〇認知
・子ども:報告して聞いてもらえる
・愛着者:子どもの報告を聞いて認める

〇感情
・子ども:報告すると喜んでもらえる
・愛着者:喜びを共有する



上記のようなことを繰り返すことで、子どもはやってはいけなかったことをした時も、愛着者に報告することができます。


やってはいけないことを報告した時の子どもの気持ちは、「ピンチから助けてほしい」という感情です。


ネガティブな気持ちを伝えることで、ポジティブな気持ちに替えていくことができます。


また、「子どもの学力」にも、探索基地が大きく影響します。


親(養育者)が、しっかり探索基地としての役割を果たすことに、よって学力が向上したというデータもあります。

学力にも影響するなら、益々「愛着」の重要さから目を背けることができませんね。






愛着形成での問題点


ここまでの話を聞いて、愛着形成をしっかりやっていきたいと思うママやパパはたくさんいますよね。


しかし、現代の社会の状況は、愛着形成がしにくい状況なんです。


でも、大丈夫です。愛着形成を拒む要因を知っておけば、お子さんと愛着形成はしっかり行うことができます。

・気持ちが紛らわせることができる

・話を聞いてもらう時間が少ない

・安全、安心基地の発達が難しい

・子育てが変わってきている

・自閉症

・虐待



上記が愛着形成を拒む、現代社会の要因です。


気持ちを紛らわせることができる


愛着形成は、子どもと親(養育者)との相互関係で形成されますが、時には子どもが親(養育者)に「見て!」とサインを送っても、見てもらえない時があります。

この状況はどの家庭でも起こってしまいますよね。



そんな時、子どもは「見てほしいけど、見てもらえない」気持ちを他のもので紛らわせることができてしまう世の中なんです。

・テレビ

・ゲーム

・YouTube

・動画配信サービス



上記のような刺激で、気持ちを紛らわせることができてしまうんです。


昔は、これらがなかったので、親が気持ちを満たしてくれなかったら、子どもはひたすら泣いたり大きな声を出したりして、親にサインを送り続けていました。


また、大人も子どもに集中しやすかったはずです。


しかし、今は違いますよね。


もちろん、便利になったことは間違いないですが、昔以上に子どもに向き合おうとしないと、子どものサインに気づくことができなくなってしまうんです。


話を聞いてもらう時間が少ない


保護者が忙しすぎるというのも、子どもの愛着形成にとっては大きな困難の1つです。


保育園には、朝「7:30~18:30」まで保育の子どもがたくさんいます。


こういった子がどういった生活をしているのかというと、

・6:30→起床

・7:15→家を出る

・19:00に→帰宅

・21:00→寝る



上記のような生活をしています。


つまり、平日の起きて親と過ごす時間は、「1日約3時間」しかありません。(保育園には11時間います)


保育園に預けることがいけないのではありません。


ママやパパは、この子どもと過ごす3時間をどのように過ごすのかを考えてみることが大切です。


ちょっと意識するだけで、「愛着形成」には大きな影響があるはずです。


安全、安心基地の発達が難しい


安全基地や安心基地の発達は、生まれた時から始まっています。


乳児期は、愛着に最も大切な時期ですが、生後3ヶ月から保育園で1日の大半を過ごす子が、増えてきています。。


先ほどお伝えしたように、保育園に預けるのがよくないというわけではなく、子どもにとって大切な時期だと理解して、一緒に過ごす時間を大切にしていくことが重要です。


仕事の忙しさやストレスで子どもとゆったりと関われないと、子どもの愛着形成には少なからず影響が出てくる可能性があることは、厳しい現実かもしれませんが、知っておいたほうがいいかもしれません。


子育てが変わってきている


日本の子育てが変わってきていることも、子どもの愛着形成に大きな影響を与えています。


びっくりする方もいるかもしれませんが、子どもが第一優先から外れている家庭が増えてきています。


仕事が最大優先で、休みの日も子どもは放っておき、仕事のために自分(大人)が休む時間に当てる人もいるんです。


当たり前ですが、これでは子どもの愛着形成には悪影響なことは間違いありません。


自閉症


自閉症の子の特性が影響して、愛着形成がうまくできない親子もいます。


自閉症の子どもに対してどのように関わったらいいのか、わからなくなってしまうこともあります。


自閉症の子は、人への興味を表現することが難しいこともあり、保護者も気持ちの共有などができずに、困ってしまうんです。

▼自閉症についてはこちらから



しかし、自閉症の子とも「愛着形成」はもちろん築くことができます。


虐待


日本の虐待の件数は年々増えており、現在は1年間で15万件以上の相談があります。


虐待は、愛着形成に大きな影響があります。


虐待は、一方的に保護者が悪いのではなく、仕事のストレスや忙しさ、子育ての悩みを相談することができずに、一人で抱え込んでしまう場合にも起こってしまいます。


しかし、そこをサポートする日本の機能が弱いことも、原因です。


日本は子どもを守る機能が弱い


虐待や貧困家庭があったとしても、子どもを守る機能があれば、「愛着」は里親や施設の職員と形成することができます。


しかし、この子どもを守る機能が日本は弱いんです。

・里親の数が少ない

・施設は職員の数が少ない



上記のような状況なので、なかなか子どもたちを守ることができていません。

▼こちらの記事でも詳しく紹介しています。



愛着形成とは子どもに必要なこと


ここまで、子どもの「愛着形成」について紹介してきました。


ポイントをおさらいします。

・愛着は子どもの成長の基礎

・愛着は「安全基地」「安心基地」「探索基地」の順序で形成される

・現代の日本は、子どもの愛着形成を拒む要素が多くある



上記のようなことを知っておくと、子育てに生かせるはずです。


愛着形成は、間違いなく子どもの成長に大切なことです。


愛着形成がうまくいかなければどうなる?



実際、愛着形成が親(養育者)とうまくいかずに、「愛着障害」と言われる状況になる子が多くなってきていると言われています。


愛着形成は、大きくなってからでも修復可能と言われていますが、大きくなってからの愛着形成は、難しい部分が多く出てきます。


しかし、乳児期からしっかりと子どもに関わることができていれば、自然と愛着形成はできます。



ここまでの話が、あなたの子育てに生かすことができればうれしいです。


ということで、今回は終わりにします。

▼さらに愛着について知りたい方はこの本がおすすめです。



▼子育てに関係する記事はここから。

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