学習障害のこと保育士の皆さん知ってますか?保育に生かせるポイント

保育学生
 

学習障害って何?言葉は聞いたことがあるけど、全くわからない?

ママ
 

学習障害って勉強のことだから保育士は別に知らなくてもいい?



という方いませんか?


元保育士のRisaです。


大学時代は、特別支援教育を学んでおり、学習障害のことも勉強してきました。

▼発達障害のことが知りたい方はこちらの記事を



今回は、「学習障害」について紹介していきます。


保育士にとって学習障害はなじみが少ないかもしれませんが、保育に役立てる情報いっぱいで紹介していきます。


学習障害のこと保育士の皆さん知ってますか?


学習障害って何?


という方も多いですよね?


学習障害とは、発達障害の1つです。LDと表記されることもあります。


学習障害について


学習障害は、知的に遅れがない(IQ71以上)が、「読む」「書く」「話す」「聞く」「計算する」に困難を抱えることを言います。

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学習障害は、脳(中枢神経)の機能障害であり、病気ではありません。


現在、小中学生の4.5%に学習障害傾向の子がいると言われています。


つまり、約25人に1人が学習障害であり、保育園の1クラスの中にもいる可能性があります。


次は、学習障害のそれぞれの困難についてみていきます。


学習障害の「読む」困難


学習障害の中で最も多いと言われているのが、「読む」困難を抱えている方です。


「ディスレクシア」と言われることもあります。

・文字を読むことが難しい

・読むことはできるが、理解することが難しい



上記ような特徴があります。


日本語だと、「ひらがな」と「カタカナ」は一字に一音のため、比較的読みやすいですが、漢字を読むことは難しいようです。


下記の画像をみてください。

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「空」という漢字には、たくさんの読み方があります。


これを私たちは、一瞬のうちに判断しながら読み分けているのですが、ディスレクシアの方は、これが難しいです。


また、英語を読むことも難しいです。


英語は、1文字にたくさんの読み方があります。


このように、「読む」に困難があるために、「書く」ことにも困難を抱えている人がいます。


学習障害の「書く」困難


「書く」困難を感じている方は、

・真似をして書くことが難しい

・鏡文字になってしまう

・「て・に・は・を」など助詞を使い分けながら書くことが難しい



このような特徴があります。


学習障害の「話す」困難


「話す」に困難を感じている人は、

・頭で理解していても話ができない

・言いたいことが出てこない

・長い文章で話すことが苦手で、短文になってしまう

・年上、年下で話し方を分けることができない



上記のような特徴があります。


学習障害の「聞く」困難


「聞く」ことに困難を感じている人は、

・会話を聞いて文字にすることが苦手

・聞き間違いが多い

・長い話を集中して聞くことが苦手

・復唱することが苦手



このような特徴があります。


学習障害の「計算する」困難


「計算する」ことに困難を感じている人は、

・数のまとまりとしてのイメージが難しい

・簡単な暗算ができない

・桁の理解が難しい

・繰り上がりの計算が苦手

・九九を暗記しても使うことができない



上記のような特徴があります。


学習障害には、このような特徴があるので、最低限保育士も知っておくといいですよ。


学習障害について保育士が知っておくといいこと


さらに、保育士が学習障害のことを知っておくといいことをまとめていきます。


学習障害は気づきにくい


学習障害の子どもは、気づきにくいです。

今まで、この子学習障害?と思った子に出会ったことありますか?



学習障害の子は、

・知的に遅れがないこと

・行動に問題がないこと



上記のように目立った特徴がないので、気づかれにくいです。

逆にADHDなどは、行動に明らかな特徴があるので、気づきやすいですよね。



大人に気づかれなくても、学習障害の子は困っていることが多いです。


特に保育園では、子どもの一人ひとりの様子を見ていないと、本当に気づかない可能性もあります。


学習障害は他の発達障害と併発する


学習障害は、他の発達障害と併発することも知っておくといいです。


先ほど、学習障害の子は、行動に問題がないとお伝えしましたが、他の発達障害と併発していると、気になる行動を見せることがあるかもしれません。


学習障害は、知的に遅れがない「ADHD」「アスペルガー」「高機能自閉症」と併発することが多いです。

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特に、ADHDの子の1/3が学習障害を併発すると言われています。


他の発達障害の併発があると、行動に問題が出る場合が多いですが、行動ばかりに目がいって、学習障害に気づかない場合もあるので、注意が必要です。


学習障害は男の子に多い


学習障害は、女の子よりも男の子のほうが、4倍多いと言われています。


併発することが多いADHDも、男の子が多いと言われているので、学習障害の子も男の子が多いのかもしれません。


学習障害の子が苦手なこと


学習障害は、冒頭でも伝えた読み書きなどに困難を抱えることが多いですが、それ以外にも苦手なことがある子がいます。

〇身体を動かすこと
 →真似して動く
 →身体のバランスをとる

〇細かい手先の作業
 →はさみを使う
 →のりを塗る
 →ぬりえをする



上記のような特徴を持った子もいます。


他の発達障害と併発することも関係している場合もあります。


あの有名人も学習障害だった


実は、有名人の中にも学習障害の方がいます。

・トム・クルーズ:学習障害(ディスレクシア)

・アイン・シュタイン:自閉症と学習障害

・エジソン:ADHDと学習障害



上記の顔ぶれを見ていただければわかりますが、学習障害だからといって全く問題はありません。


しかし、その子がその子らしく生活していくためには、早期対応と適切な援助が必要です。


学習障害の子が保育園で見せるサイン


早期対応をするためには、保育士の役割はかなり大きいです。


保育士が気づいて、巡回の保健師さんなどに相談し、対応していくことができます。


言葉や言語の発達について知る


保育士が学習障害の子に気づくためには、発達について知ることが大切です。


言葉や言語に関係する発達を下記にまとめます。

・2歳3ヵ月:200~300語話すようになる

・3~4歳:文字が何かしらの情報を与えていることを知る

・4歳前後:単語を1ずつの音に分解する

・6歳ごろ:3つの単語を逆さから言う



上記のような発達を知っておくことで、学習障害の子に気づくことができるかもしれません。


実際に、学習障害の子が保育園で見せるサインをまとめていきましょう。


言葉への興味が薄い


学習障害の子は、言葉や文字への興味が薄いことがあります。

・絵本に興味がない、薄い

・文字らしいものを書いて手紙交換をしない

・「あれなんて読むの?」など文字に興味を示さない



上記のような特徴が見られる子は、普段から意識してみていくといいかもしれません。


言葉を覚えるのが遅い


学習障害の子は、言葉を覚えるのが遅いことがあります。

・言葉を話し始めるのが遅い
 (高機能自閉症との併発もありえる)

・無口でおとなしい

・発音の間違いが多い



上記のような特徴が見られる場合があります。


簡単な計算ができない


保育園で計算?と思うかもしれませんが、保育士が意識してみていると、幼児クラスになると少しずつ、簡単な計算をしながら生活していることを感じる場面があります。

・りんご1個とりんご2個で何個になるかな?

・今ここに4個あるけど、10個にするにはあと何個必要?



個々の発達にもよりますが、ちょっとした計算を難しそうにしていた時は、様子をみていくといいかもしれません。


グループ活動が苦手


ADHDやアスペルガー、高機能自閉症との併発がある子は特にグループ活動に困難が出てくることがあります。

・相手の話を聞き取ることが難しい

・言われたことを忘れてしまう



上記のような姿が見られたり

・自分の興味のないことには参加しない

・保育士やお友だちの話を聞いて活動に参加する

・感情をコントロールするのが苦手

・自分のこだわりが強い



上記のように他の発達障害と併発しているような様子が見られると、グループ活動が難しくなることがあります。


学習障害を保育士が知ることの意味


学習障害のことを知らなくても、別に援助はできるでしょ?


と思う方もいるかもしれませんが、保育士が学習障害を知っていることの意味は大きいです。


きっと、保育に生かせる場面が多くなるはずです。


子どもの困り感を援助できる


学習障害のことを知っていることで、子どもの困っていることに適切に援助をすることができます。


聞くことに困難があるのか、読むことに困難があるのか、話すことに困難があるのか、それぞれの特徴に合わせた援助を考えることに繋がるはずです。


特に年中や年長になるほど、困難を感じる場面が多くなります。

・説明を聞いて動く

・文字を読んで歌う



そういった場面で、保育士は学習障害の子に対して、必要な援助をすることができます。


就学に向けてできることがある


保育士が学習障害に気づいていれば、就学の際に、小学校と連携することができます。

小学1年生の1学期には音読が始まりますが、ディスレクシアの子にとっては、かなり難しいです。



小学校の先生も学習障害に気づくことは難しいので、保育士が気づいて、伝えておくことで、小学校に行ってからも適切な支援を受けることができるはずです。


また、文字や数字に触れる機会を保育の中で作ることもできます。


学習障害の子は、文字などに興味を持ちにくいという特徴があるので、保育士が意図的に文字に興味を持てるような活動を取り入れてもいいかもしれません。


自己肯定感を高めることができる


学習障害の子は、周りはできているのに自分はできてないということに気づき、自己肯定感が低くなってしまう場合があります。


しかし、保育士が気づいていれば、できることを褒めたり、できるように援助したりしながら、その子の自己肯定感を伸ばすことができます。


たとえできないことがあっても、保育士ができることを認めて伸ばしていけば、その子の自己肯定感は高まっていくはずです。


クラスの一員として受け入れる


グループ活動や遊びの中で困難があると、お友だちからも「なんでわからないの?」など、ちょっとしたことを言われてしまうかもしれません。


しかし、保育士がクラスの一員としてどんな子も受け入れていれば、クラスのお友だちもそれぞれの個性として理解してくれるはずです。


そして、困っていることがあったら、助け合うことができるクラスになるのではないでしょうか?


学習障害の子を保育士も理解して保育に生かそう


ここまで、学習障害のことを保育士や保育園の子どもたちの目線からお伝えしてきました。


学習障害には、下記のような特徴が見られます。

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他のどの障害でも言えることですが、学習障害を学ぶことは、子どもを「学習障害」として決めつけるためではありません。


学習障害の特性を知り、その子に合わせた援助を保育の中で行うためです。


きっと、学習障害の子は、保育園の中でも困っていることがあるはず。


それを、保育士であるあなたが理解してくれれば、きっと保育園生活がさらに過ごしやすく、楽しいものになるはずです。


学習障害のことをさらに学びたい方は、こちらがおすすめです。



私も読みましたが、読みやすくまとまっていました。


ぜひ、保育に生かしてみてくださいね。


ということで、今回は終わりにします。


▼発達障害に関係する記事はここから。

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