子どもにとって「遊び」って何?保育園における保育士の役割

子どもってなんで遊ぶんだろう?

保育士は遊びの中で
何をすればいいのだろう?



なんて考えたことのある保育士さんいますか?


フリーランス保育士のりさです。


乳幼児期の子どもにとって生活の中心といってもいいくらい重要なこと、それが「遊び」ですよね。


「遊び」って保育士にとっても当たり前すぎて、意外と考えないですよね?


今回は、「子どもにとっての遊び」について考えていきたいと思います。


この記事は、以下の本を参考にしながら紹介していきます。



この記事を読めば、子どもにとっての遊びを考えることはもちろん、遊びにおける保育士の役割について考えられるはずです。


子どもにとって「遊び」とは何なのか?


保育士のみなさん、子どもにとっても「遊び」ってなんだと思いますか?

えーっと・・・



この質問って回答するの悩みませんか?


子どもにとっての「遊び」を改めて言語化しようとすると、難しいかもしれません。


子どもにとっての「遊び」とは


「遊びを中心とした保育」の中では、子どもにとっての遊びを以下のように紹介しています。

①自発性

②おもしろいからやる

③遊び自体が目的



キーワードだけでは、イメージしにくい部分もあるので、詳しくまとめていきます。


自発性


子どもは、自分から遊びます。これが自発性です。


大人が遊ばせる必要はなく、子どもにとって適切な環境や道具(玩具)があれば、子どもは自分から遊び始めます。

大人が「楽しませよう」とする「遊ばせる行為」は、子どもにとっては、「遊び」ではないのかもしれません。



子どもが自発的に遊ぶには、「精神的に自由」であることが、ポイントになります。


大人の支配下にあったり、安心できなかったりする環境では、自由かつ自発的に子どもは遊べません。

保育士が子どもの遊びの中心にある必要は、全くない!ということです。



自発的に自分のやりたいことを見つけ、夢中になって取り組む力は、乳幼児期だけでなく、生きていくために必須の力です。


保育士は、子どもの自発性を消さないように関わっていきたいですよね。


おもしろいからやる


子どもがなぜ遊ぶのか、それは「おもしろいから」「楽しいから」です。


遊びは乳幼児期の子どもにとっての学びである、という言葉がありますが、子どもは遊びを通して勉強しよう!なんて考えていません。


ただ、おもしろいからやっているんです。


保育士の目線で見れば、子どもたちは遊びを通してたくさんの学び・経験をしています。

しかし!保育士目線を子どもに強要するのはNG!



保育士は、遊びを通してたくさんのことを経験してほしい!と思うがあまり、子どもの気持ちや興味を無視して遊ばせようとしてしまいます。


繰り返しになりますが、遊びは、子どもの「おもしろいからやる」という内的動機によって支えられています。


保育士が、「あれやったら?」「ここはこうやりなよ!」となどと指示しながら遊ぶことは、意味がありません。


保育士は、「おもしろいから遊んでいる」ということを頭にいれておき、「今、目の前の子どもは何をおもしろいと思って遊んでいるのかな?」という目線で遊びを見ることが大切です。


遊び自体が目的である


子どもの遊びは、「遊び」自体が目的です。


行為そのものが目的といったほうが、わかりやすいかもしれません。

園庭で走り回っている時は、「走り回ること」自体が目的であり、おままごとで料理している時は、「料理すること」が目的です。



繰り返したり試行錯誤したりしながら遊ぶことで、子どもたちは「遊び」を追求し、その遊びに必要な姿勢や態度、技能などを身についけていきます。


子どもが保育園で遊ぶとは?


子どもにとって「遊び」とは、自発的であり、おもしろいから遊び、遊び自体が目的であるとお伝えしました。


では、保育園で子どもが遊ぶには、どんな条件が必要でしょうか?


保育園にいるから遊ぶわけではない


まず、大切なことは、「子どもは保育室にいれば遊ぶ」というわけではありません。


たくさん玩具があったとしても、自発的に遊びません。


保育園で子どもが遊ぶには


保育園で子どもが自発的に遊ぶために、最も大事なことは、「安心できる」ということです。


保育園という場所で安心して過ごせるようになると、子どもは興味・関心を持って保育園の環境(玩具含む)に自分から関わり始めます。

・安心できる
  ↓
・自発的に行動する
  ↓
・さらに安心できる



上記のように、安心して自発的に遊び始めると、子どもはさらに安心して保育園で過ごせるようになります。


自発的に行動し始めた時に大切なことが、子どもの自由な行動を許容する保育士の気持ち・行動です。


そこで、「あれもダメ」「これもダメ」と言っていれば、子どもの自発的な遊びは伸びません。

▼否定語を使わず保育するには?



まずは、子どもが安心して過ごせるように子どもとの関係づくりが大切です。


子どもの遊びにおける保育士の役割


保育園の子どもにとって当たり前であり、重要な「遊び」ですが、保育士は「遊び」の中でどんな役割を果たしていくことが求められるでしょうか?


遊びにおける保育士の役割は、以下を参考にしてください。

・安定の拠り所

・遊びを通して育てる

・環境を構成する

・理解する



上記は、あくまでも一部であり、保育士にとって求められる基礎的な部分です。


細かく分析していけば、もっと具体的な観点がありますが、今回は基本的なことを考えていきたいと思います。


安定の拠り所


先ほど、子どもが保育園で遊ぶには、「安心できること」が重要であるとお伝えしました。


保育士は、子どもにとって安心できる存在、安定の拠り所であることが大切です。


子どもが自発的に遊ぶ中で、ちょっと疲れた時に甘えられる存在、嫌なことがあった時に気持ちを受け止めてくれる存在であることが保育士は求められます。


子どもは自発的に遊んでいて、自由に遊んでいますが、それは保育士が必要ないというわけではありません。

保育士がいるからこそ、安心して自由に遊べる。



子どもの「安定の拠り所」は、遊びにおける保育士の最大の役割といってもいいくらい、重要なことです。


遊びを通して育てる


2つ目は、遊びを通して育てるという意識です。


保育士は、保育士が子どもを育てるのではなく、「遊びを通して育てる」という意識が大切です。


ただ、これには問題があります。


「遊びを通して育てる」という意識を持っている保育士は多いですが、その考え方は、保育園・保育士によって違います。

りさ
りさ

意志の疎通って難しいですよね。



例えば、こんなこと。

ある園では、自由遊びは、登園から一斉活動までの時間を「すき間時間」として捉えており、環境づくりや保育士の関わり方を重要視していない。

別の園では、登園から一斉活動までの時間を使って、一斉活動をより充実したものになるように、環境を整えたり、道具を準備したりして自由に遊べるようにしている。



どちらも「一斉活動」がある園ですが、保育園の考え方によって、子どもの遊びの質は変わってきますし、間違いなく「一斉活動」の質や子どもの興味関心も変わってくるはずです。


「遊びを通して育てる」とわかっていても、保育士によって考え方が違いすぎること、それぞれが自分が正しいと思って保育していることは、日本の保育の課題だと考えています。

りさ
りさ

「遊びを通して育てる」には
どうすればいいのかについては
別記事ではUPできればと思っています。



環境を構成する


遊びにおける保育士の役割3つ目は、「環境を構成する」です。


子どもが自由に自発的に遊べるように「環境」を整えることが保育士には求められます。

・時間

・空間

・玩具

・道具

・保育室の環境



保育士は、子どもの興味や発達・クラス構成・年齢などの要素を踏まえながら保育の環境を整えていきます。


環境を整えることは、子どもの遊びを充実させるために、とても重要なことです。

りさ
りさ

私は、保育は「環境が全て」と
ずっと教えられてきました。



理解する


遊びにおいての保育士の役割4つ目は、「理解する」です。


遊びの中で、保育士が援助することってありますよね。


援助をする際、なんとなく関わるのではなく、根拠を持って子どもに関わることが大切ですが、根拠を持つためには、「理解」が必要です。

・子どもの理解

・子どもの内面理解

・遊びの理解

・環境の理解

・モノの理解



子どもの内面を理解しようとしながら保育している保育士さんは多いと思いますが、保育士は、遊びや環境などの理解も踏まえた上で、子どもたちに関わっていくことが必要です。


「おままごと」ってどんな遊び?「構造(積み木)遊びってどんな遊び?」など、それぞれの遊びをもう一度、考えてみることが大切かもしれません。

おままごとってどんな遊びだと思いますか?



子どもが行う「遊び」に対して、理解することが保育士の1つの役割です。


子どもの遊びを援助する保育士が意識したいポイント


保育士は、「遊び」の中で、安定の拠り所であったり、遊びを通して育てるという意識を持つことが必要だったり、たくさんの役割があるとお伝えしました。


子どもの遊びを適切に援助する際、さらに意識してほしいポイントをまとめていきます。


意識してほしいことは、この2つ。

・保育士が主体性を潰していないか

・見守るだけになっていないか



どっちも大切にしてほしいことなので、普段から意識している保育士さんも、もう一度確認してみてくださいね。


保育士が主体性を潰していないか


先ほどもお伝えしたように、子どもにとって「遊び」とは、自発的に行われる行為です。


主体的に環境に関わり、自由に遊ぶことが「遊び」ですが、保育士は無意識に子どもの主体性を潰してしまうことがあります。

りさ
りさ

これは、意識していても
潰してしまうことがあります。



保育士は、常に「自分の行為が子どもの主体性を潰していないか」を考えながら保育することが大切です。


私のエピソードですが、こんなことがありました。

ブロックで遊びに夢中になっていたAくん。
何して遊んでいるのか、イメージを言葉にしてほしいと思い、私は「何作っているの?」と聞いてみた。
Aくんは、「動物園だよ」と作っていたものを教えてくれたが、私に一通り説明し終わると、作っていたものを片付け始めた。



上記は、私がやってしまった…と思ったエピソードです。


Aくんの作っていた動物園は、確実に完成していませんでしたが、私が言葉をかけたことによって、遊びが途中で終わってしまいました。


もちろん、私は意図をもってAくんに関わったつもりでしたが、私の関わりは適切だったとは言えず、Aくんの主体性を潰してしまうきっかけになってしまったんです。


「私は、子どものやりたい遊びを尊重している」と思っていても、保育士の何気ない行動や言葉によって、子どもの主体性は簡単に潰れてしまうことを保育士は意識したいですよね。


見守るだけになっていないか

私は、子どもの遊びを見守ることを
意識しています!



こんな保育士さんも注意が必要です。


保育において、「見守る」という行為は、とても大切です。


しかし、「見守る」ことだけに意識がいってしまうと、適切な援助が欠けてしまうことがあります。

りさ
りさ

見守ることを意識し始めた
保育士さんに多い気がします。



子どもの遊びを「見守る」って簡単なことではないのですが、「見守りながら適切な援助をする」ってなると、より難しくなります。

子どもの主体性を大切にするために
見守らなきゃ!



と思っていると、つい保育士の援助が必要な場面も見守ってしまい、結果として子どもは必要な経験ができなくなってしまいます。


例えば、こんな場面。

おままごとで遊んでいたBちゃん。
一人で遊びのイメージを広げながら遊びに夢中になっていた。
満足するまで遊ぶと、自分から片付けていたが、お皿やスプーンを乱雑に片付けていた。



上記の場面は、子ども自身が片付けているんだから見守ろうと思えば見守れます。


しかし、見守っているだけでは、「次の人が使いやすいように片付ける」ということを経験できません。


私なら、Bちゃんの近くにいって、「どうやったら綺麗に片付けられるのか」を伝えながら一緒に片付けるか、言葉で伝えながらBちゃんの片づけを見守るのがいいのかな?と思いますが、みなさんはどう考えますか?

りさ
りさ

難しいと思った方!わかります!
私も常に難しいなと思いながら
保育しています。



指示でもなく放任でもなく


遊びを援助する保育士が意識するポイントを2つ紹介しましたが、まとめていきましょう。


保育士が子どもの遊びを援助する時は、「遊びを指示せず、放任せず」です。

りさ
りさ

これが本当に難しい。



普段、一斉保育をしている保育士さんは、「遊びを指示しないこと」を意識し、自由保育をしている保育士さんは、「放任しない」を意識するといいかもしれません。

一概には言えないのであくまでも例ですが。



どんな遊びをしているかは関係ありません。


保育士がどんな考えで、子どもの遊びに向きあっているのか、という点が重要です。


子どもにとって「遊びは遊び」


長くなったので、まとめに入ります。


子どもにとって、遊びとは、

・自発的である

・おもしろさを追求するもの

・遊び自体が目的であること



これが遊びです。


保育士のみなさんは、この前提を頭の中に入れた上で子どもの遊びに向き合っていけたらいいですよね。


その「遊び」の中で、保育士は、以下の役割を果たしていくことが求められます。

・安定の拠り所

・遊びを通して育てる

・環境を構成する

・理解する



こうやって見ていくと、「遊び」って難しいと思いませんか?


考えれば考えるほど、わからなくなってくるなんて感じる人もいるかもしれません。

りさ
りさ

でも、面白くないですか?



簡単には理解できませんが、理解すればするほど子どもの遊びの面白さを感じるはずです。


あなたが子どもの遊びを「面白い!」と思えば、きっと保育がさらに楽しくなり、保育の質も高まっていくはずです。


ぜひ、この記事が「遊び」について考え直すきっかけになったら嬉しいです。

▼遊びをさらに学びたい方におすすめの本はこれ



文章が多いですが、遊びについて学ぶんだったら間違いなく一番おすすめです。


▼保育についてさらに考えたい方におすすめの記事はこちら。

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