一斉保育と自由保育のギャップを私の卒論と照らし合わせて考えてみた

一斉保育の園から自由保育の園に
転職したらギャップ感じる?



なんて考えたことある方いませんか?


フリーランス保育士のりさです。


私自身は、自由保育の保育園でしか働いたことがないので、一斉保育と自由保育の間にあるギャップに関しては、わからない部分が多いです。


ですが、大学4年の時に研究し、執筆した卒論が、「一斉保育と自由保育のギャップ」に関係している内容だったので、

りさ
りさ

最近読み直して、
めっちゃこの研究おもしろいじゃん!
と我ながら思ってしまいました。



今回は、「一斉保育と自由保育のギャップ」を私が書いた卒業論文と照らし合わせながら考えていきたいと思います。


この記事を読むと、

・特別支援学校の指導形態と保育の共通点

・一斉保育と自由保育のギャップ

・自由保育を受け入れるための方法



がわかるはずです。


一斉保育と自由保育のギャップを卒論と照らし合わせてみた


私は、教育学部の特別支援教育の学科にいました。


そのため、卒論の研究も対象は、「特別支援学校」です。


100ページを超える卒論なので、そこそこしっかりした研究結果が出ているはずです。


研究の概要


では、どんな研究をしたのかというと、

知的特別支援学校の小学部で行われる「遊びの指導」に初めて関わる教員は、その独特な指導形態を受け入れられるのか。



こんな研究をしました。


とある特別支援学校で行われる「遊びの指導」に初めて関わる教員に1か月間(週1回×4)のインタビューを行い、データをまとめて結果をまとめました。


遊びの指導とは?

遊びの指導って何?



知的特別支援学校の小学部では、「遊びの指導」という「遊び」を中心とした活動があります。(指導要領にも書いてあります)

×遊びと指導を分ける

〇子どもにとって遊ぶこと自体が目的



何かを指導するために「遊び」をするのではなく、遊びの中で子どもたちが様々な経験や学びができるような活動です。

保育と考え方がかなり似ています!



「遊びの指導」のやり方は、一斉保育(設定保育)のような形態から自由保育のような形態まで、色々あります。


私が研究対象としたのは、「自由保育」のように、遊ぶ場所(体育館に遊具や見立て遊びができる場など)を作り、その中で遊びの指導をしている学校でした。


普段、「指導」を中心とした教育を行っている教員にとって、「自由な遊び」は、かなり抵抗があるのではないかと思って、研究をしました。


教員が感じた難しさ


研究の結果、「自由な遊び」に抵抗を感じる教員はいました。


先生自身は、「わからない」「難しい」とは言いませんでしたが、インタビューの言葉の中に、少なからず感じている抵抗感・ギャップを感じました。


研究からわかった「教員の抵抗感」をまとめました。

・どこまで自由を認めて、どこまで課題に向かわせるのか

・もっと何かを身につけなければいけない

・遊びだけでいいのだろうか

・もっと教科や生活習慣の指導があってもいいのでは?



保育士の方も「わかる!」ってことあるのではないでしょうか?


保育にも同じことが言える


この研究をやっている当初は、保育の現場でも同じようなことが起きているなんて思わなかったのですが、実際問題、保育の現場でも一斉と自由の間でギャップを感じている保育士がいます。


この研究結果をもとに、保育の現場ではどんなギャップが生まれているのか、考えてみました。

保育園の一斉保育と自由保育のギャップ


一斉保育から自由保育に転職したことのある保育士さんは、その保育に対する考え方・やり方にギャップを感じたことあるのではないでしょうか?

りさ
りさ

私の働いていた保育園にも
いましたが、理解できず
辞めていく方もいましたね…



遊びだけではダメなのでは?


まず考えることは、「自由に遊んでいるだけではダメなのでは?」ということです。


特別支援学校の先生もでしたが、子どもが自由に遊んでいるという姿は、「ただ遊んでいる」ようにしか思えないことがあるようです。


実際は、ただ遊んでいるだけではなく、それぞれの子が道具の性質を試したり、イメージや経験を遊びで表現したりしています。

りさ
りさ

ここを理解してもらうのが
かなり難しいんですよね~



もちろん、保育士がしっかりと子どもを見なければ、「ただ遊んでいる」になってしまいますが、逆に言えば、よく見れば子どもたちは、頭も体も使って遊んでいることがわかります。


もし、「ただ遊んでいる」ように見えたら、環境や玩具がクラスの子に合っていないのかもしれません。


「何かしなければいけない」と思ってしまう


一斉保育(設定保育)で働いていた保育士さんは、毎日活動の準備をして、全体の活動をリードしていきますよね。


保育士が子どもたちに「何かしている」という時間が、必ずあります。


一方、自由保育では、子どもが遊んでいる中で必要な援助をさりげなく保育士はしていきます。


時には、子どもたちを「見守る」という時間も出てくるはずです。


そうなると、

こんな風に見ているだけでいいのかな?



と不安になってしまうことがあるかもしれません。


もちろん、「見守る」という保育の行為は、とても大切なことです。


子どもの遊びから、多くの気づきや保育のヒントを受け取れます。


ですが、今まで子どもの前で話す機会が多かった保育士の方は、「何もしない(実際は違うけど)」ことに、違和感を感じてしまうかもしれません。


どのように振る舞っていいのかわからない


「何かしなければいけない」と思うのと同じように、自由保育における「保育士の振る舞い方」に悩む保育士さんもいるかもしれません。


私は、一斉保育を経験していないので、正確なことはわかりませんが、一斉保育と自由保育の保育士さんの振る舞い方って、結構違う気がします。

りさ
りさ

勉強を教えるということを抜きにしても
小学校の実習でやっていたことと
今、保育士としてやっていること
には大きんな違いがあります。



自由保育における保育士の振る舞い方って、言葉では説明が難しいくらい、繊細なものだと考えています。


どうしても言葉で言い表すなら、「出しゃばらない」かな?


子どもの遊びや生活の様子を見て、必要な場面で、必要な援助をすることが求められます。


意識していても、必要以上の援助をしてしまうのが、保育士(大人)です。

りさ
りさ

私もいつも反省しています。



「こういう場面ではこうする」と説明しきれないことが多いので、一斉保育から自由保育に移動してきた保育士さんは、振る舞い方に悩んでしまうのかもしれません。


目的がわからない


自由保育は、「目的がわからない」という保育士さんもいるかもしれません。


学校もそうですが、一斉保育では、「ねらい(目的)」を達成するために、「活動」を設定することが多いです。


活動があることで、「ねらい」から大人も子どももズレることなく、活動ができます。


しかし、自由保育は、「ねらい」があっても、そのねらいは、自由な遊びの中で達成できるように配慮していかなければいけません。

・一斉保育:ねらい⇔活動が明確な結びつき

・自由保育:ねらいは遊びの中で達成していく



普段「指導」をメインとしている学校教員が、「遊び」になった瞬間、「遊んでいるだけでいいの?」と感じたように、一斉保育から自由保育に転職してきた保育士は、「遊び」の難しさ・わからなさを感じるかもしれませんね。


自由保育のギャップにはどう対応すればいいのか


一斉保育から自由保育へのギャップに関して、そのまま放置しておくのでは、保育士が辛くなってしまいます。


私の卒論では、未経験の指導形態を受け入れるために必要なことも、研究しています。


それを基に、自由保育へのギャップへの対応を3つ紹介していきます。


①保育園に慣れる


まず大切なことは、「保育園に慣れる」ということです。


新しい保育園で勤務するということは、保育士さんは新たな「組織」に所属するということです。


自由保育へのギャップを解消したいなら、まずは「新しい組織」に慣れることが大切です。

りさ
りさ

研究では「社会化」「組織社会化」
という言葉を使っていました。



この「新しい場(保育園)」に慣れることがなければ、自由保育への理解も進みません。


ということは、新しい職場に慣れていないのに、新しい保育形態(自由保育)の理解は、難しいということです。


②他の先生を参考にする


次に大切なことは、「他の先生を参考にする」ということです。


自由保育にギャップを感じている保育士さんは、その保育園で何年も働いている保育士さんの姿を参考にすることで、ギャップを少しずつ解消できます。


私の研究の中では、「他の先生を参考にした先生」と「参考にしなかった先生」がいました。

・参考にした先生:新しい指導形態をどんどん受け入れていった

・参考にしなかった先生:新しい指導形態を理解・受容が難しかった



2人の差は一目瞭然で、子どもへの関わり方も全く違うものになっていました。


他の先生を参考にすることに、抵抗がある保育士さんもいるかもしれませんが、自由保育に感じるギャップを埋めるには、重要なポイントになります。


③難しさを話し合う場づくり


最後に大切なことは、「難しさを話し合う場づくり」です。


自由保育に対してギャップを感じているということは、自由保育に難しさを感じているということでもありますよね。


普段、思っていることを「保育士間で話し合う」という行為がとても大切になってきます。

りさ
りさ

園内研修や外部の研修で、
「保育の難しさ」を話し合うって
あんまりないと思いませんか?



「難しい!」「これって意味あるの?」と素直に言える場があることで、少しずつ自由保育への理解も深まってきます。


園内研修ってどうしても、「○○に対して理解を深める」という感じになってしまいがちですが、時には「保育士の悩み」を話し合うのもいいかもしれません。

研修という雰囲気より、座談会みたいな柔らかい雰囲気で話ができたらいいいですよね!



一斉保育と自由保育のギャップは感じやすい


ここまで、私の大学時代の卒論の研究結果を基に、「一斉保育と自由保育のギャップ」について紹介してきました。


研究していた当時は、「なんで受け入れようとしないんだろう」「理解できないんだろう」と思っていましたが、そう簡単な問題ではないのかなと今なら考えられます。

一斉と自由の間には、保育士にとって大きな差があるんだと思います。



特に、学校教育以降、私たちは「一斉」の指導しか受けたことがないので、「自由に学ぶ」という経験がほとんどありません。


自分に経験がないことは、余計に理解できないのかもしれません。


自由保育って楽しいよ!


私は、自由保育しか保育士として経験していないので、自由保育の様子しかわかりませんが、自由保育は楽しいです。


子どもたちが子どもたちの関係の中で、成長しようとする姿を見れたり、時にぶつかったり、折り合いをつけたりする姿をたくさん見れます。


子どもの姿を見て、「私(保育士)は何ができるのか」と考えることも、本当に面白いです。

りさ
りさ

これが難しいんですけど
難しいからこそ面白いのかもしれません。



話が脱線しましたが、自由保育へ感じるギャップを解消するきっかけになったら嬉しいです。


ということで、今回は終わりにします。

▼自由保育における「遊び」について学びたい方におすすめ!

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