発達障害の子どもは運動が苦手?発達の凸凹が運動にも影響

保育学生
 

発達障害の子どもって
運動が苦手な気がするけど
どうなのか?

ともだち
 

発達障害の子どもの
運動にはどんな特徴が
あるの?



という方いませんか?


フリーランス保育士のりさです。


発達障害の子は、クラスに2~3人いると言われており、子どもに関わる保育士・教員などは、発達障害の知識を必ず知っておかなければいけなくなりました。


そんな私もADHD傾向が強い人間です。


今回は、「発達障害の子どもの運動の特徴」について紹介していきます。

◇記事の内容◇

・発達障害の子どもの運動の特徴

・発達の凹凸と運動の関係

・保育園の活動の中の特徴



発達障害の子どもは運動が苦手?



発達障害のことを少しでも勉強した方は、「発達障害の子は、運動が苦手」と聞いたことがあるかもしれません。

発達障害とは?という方はこちらから

発達障害のある子ども全てが、運動に苦手を感じているかと言えば、そうではありません。


しかし、多くの子どもが、日常生活で困難を感じています。


発達障害の子どもの苦手な運動



発達障害の子どもが苦手をする運動の一例を以下にまとめます。

・姿勢の安定

・バランス

・協調性運動

・粗大運動

・微細運動



上記では、どんな運動かわかりにくいので、詳しく紹介します。


姿勢の安定



姿勢の安定とは、立っている時、座っている時、全ての時の姿勢のことを指します。

りさ
りさ

ADHDの私はこれが
本当に苦手です…



ふらついてしまったり、動いてしまったり、椅子にもたれたり、など、周囲から見たらだらっとしているようにみえるかもしれません。


麻痺などの身体の機能に問題があるわけではない、という点が発達障害の特徴です。


バランス



バランスを取ることも苦手です。


姿勢の安定もバランスがとりにくいことが、原因となっている場合もあります。


片足で立ったり、1本線を歩いたりバランスを取りながら行う運動が苦手な子どもがいます。


協調性運動


協調性運動とは、複数の動き(体だけでなく目の動きも含む)を合わせながら行う運動です。


協調性運動の例を以下にまとめます。

・縄跳び:手で縄を回しながらタイミングよく飛ぶ

・ラジオ体操:手と足、右手と左手の違う動きを別々に行う

・ボール遊び:ドリブル、片手で投げる



複数の動きの要素を、一度に行う運動が、発達障害の子どもは苦手です。

りさ
りさ

私もとっても
苦手です。



少し話はズレますが、私の協調性運動の話を少しします。


私は、水泳で全国大会に出場したり、陸上で地区大会優勝したり、と運動ができる子どもでした。

しかし、ボール運動だけはできない!!



ドッチボールをしていても、どうやったらボールを取れるのかわからず、どうやったらボールを思った方向に投げられるのか、さっぱりわかりませんでした。


一番わからなかったのが、「バレーボール」です。


ボールが飛んできた方向に自分の身体を動かせず、たとえレシーブしてもわけのわからない方向に飛んでいき、体育が学校生活で一番嫌いな教科でした…。


話はズレましたが、要素が多くなればなるほど、苦手となる運動が増えていきます。


粗大運動


粗大運動とは、姿勢の保持・バランスとも大きくしています。

・ジャンプ

・歩く

・走る

・身体をひねる



粗大運動は、協調性運動運動の基盤となる運動ともいえるかもしれません。


発達障害の子どもの中には、ジャンプが苦手、走るのがぎこちない、こういう子もいます。


微細運動


微細運動とは、手や指を使った細かい動作を必要とする運動です。

・字を書く

・箸を使う

・ビーズを通す



字は書けるけど、綺麗に書くことは難しい、枠の中に文字を書くのが苦手、という子は、微細運動に苦手を感じている可能性があります。


知的障害を伴う発達障害の子どもの運動


発達障害の子どもの中には、知的障害を伴う子どもと、知的の遅れがない子どもがいます。


各研究を調べたところ、知的障害を伴うお子さんのほうが、運動の困難を抱えやすいということがわかりました。


知的障害を伴う自閉症スペクトラム特徴を以下にまとめます。

・姿勢のゆがみ

・あごの突き出し

・円背(老人のように背中が曲がった状態)

・重心の偏り



知的障害がある子どもは、姿勢を安定させるための「視覚」「平衡感覚」「皮膚感覚」などの情報を合わせる部分に困難を抱えていることが多いです。


そのため、より運動に苦手を感じやすくなってしまうんです。


子どもの運動能力は発達障害が原因?


発達障害の子どもの多くは、運動に苦手を感じているとお伝えしました。

なんで、運動が苦手なの?



実は、発達障害の特徴が、運動の苦手と繋がっています。


発達障害の子どもは凸凹な発達が特徴


発達障害の子どもは、発達が凸凹、つまり偏りがあるんです。

・思考

・認知

・行動

・感情 など…



ある部分は、定型発達のお子さんと同じように発達、もしくはとびぬけて発達しますが、一方で、別の部分は、発達がゆっくりなのが、発達障害の特徴です。

発達の偏りが、姿勢・身体の動きに相互に影響!



発達障害の子どもの運動の苦手と発達の関係をまとめるとこんな感じです。

・姿勢の保持が苦手
   ↓
・認知の発達に影響
   ↓
・さらに運動に苦手を感じやすい



ある運動ができないということは、その運動から得られる認知・思考などの発達に関する情報を取得できないということです。


私のドッチボールの苦手を例にとると、こんな感じかもしれません。

・ボールが取れない
   ↓
・身体の使い方がわからない
・ボールを取った時の衝撃がわからない
・ボールとの距離感がつかめない
   ↓
・周りはどんどん上手になるのに自分はできないまま
・周りとの差がつく
・苦手意識がつく



上記のように、「できない」ことが増えて、運動がどんどん苦手になっていきます。


子どもの運動音痴は発達障害が原因?


保育学生
 

運動音痴の子ってみんな発達障害なの?



子どもの中には、運動が得意な子、運動が苦手な子っていますよね。


「発達障害=運動が苦手」という知識だけ頭にいれておくと、運動音痴の子どもは全て発達障害と思うかもしれません。

しかし、そんなことない!



運動の能力は、「遺伝」も関係していますし、子どもの育った環境にも大きく影響します。


全く外で遊ばなかったり、お家の中でも動きを制限されたりしていたら、お子さんの運動の発達は促せません。


運動音痴?と気になる子がいたら、まずは、その子の「環境」や「経験」を振り返ってみてみましょう。


発達障害の子どもは保育園生活のここが苦手


運動に苦手を感じる発達障害の子どもは、保育園生活の中で困っていることがあるかもしれません。


今回は、いくつかの場面をピックアップしました。

ダンスができない


発達障害の子どもは、協調性運動が苦手ですが、ダンスは協調性運動の代表ともいえる運動です。

・音楽を聞く

・手と足をバラバラに動かす

・先生の動きを真似をする



やることが多すぎて、発達障害の子どもはパニックになってしまいます。


多くの子どもは、音楽を流せば、踊り出し楽しみながら踊りを覚えられますが、中にはできない子もいるということは、覚えておきたいですよね。


はさみが使えない


微細運動・協調性運動に苦手を感じている発達障害の子どもは、はさみを上手く使えないことがあります。


また、はさみを使う時は、思っている以上に同時にやらなければいけない動きが多いです。

・片手ではさみを持つ

・もう片方の手で対象物を持つ

・切る部分を見る

・指先・手をうまく動かして紙を切る

・必要に応じで対象物を持ち替える



特に保育園は、周りにお友だちがいて、様々な音・動きがあるので、協調性運動が苦手な発達障害の子どもにとって、はさみを使いにくい環境です。


どこに困難を抱えているのかを見てあげると、援助しやすくなります。


発達障害の子どもは運動に困難を抱えやすいけど…


ここまで、「発達障害の子どもと運動の関係」について紹介してきました。


主な特徴をおさらいすると、以下のようになります。

・姿勢の安定

・バランス

・協調性運動

・粗大運動

・微細運動



確かに苦手を感じやすく、できるようになるまで時間がかかるかもしれません。


しかし、発達障害の子どもたちは、運動や細かい作業が嫌いなわけではありません。


実際、私も運動することは好きですし、苦手なボール遊びが嫌いだったわけではありません。


周りと比べてできないことに気づき、どんどん周りとの差が開いたことで、嫌いになっていきました。

りさ
りさ

ちょっとでも上手になる方法が見つかれば
今も楽しむことができたかもしれません。



適切な援助は必要


発達障害の子どもと関わる大人は、子どもの苦手なことを把握し、適切な援助をしていくことが大切ではないでしょうか?


どんな子どもも最初は、「苦手」だと感じることなく、様々なことにチャレンジしています。


しかし、周りのお友だちの様子を見たり、大人の反応を見たりすることで、自分の「苦手」に気づき始めます。

せっかくなら、苦手じゃなくて「楽しい」の気持ちを大切にしたい!



大人が適切な援助をしていけば、たとえ「苦手かも」と感じたとしても、「楽しい」の気持ちが上回って、活動や遊びに参加できるはずです。


まずは、発達障害の子どもの運動の特徴を理解して、日常の関わりに生かしていきましょう。


▼発達障害の運動についてさらに学びたい方はこちら

▼今回参考にした論文

発達障害児の姿勢や身体の動きに関する研究動向

幼児期における運動の協調性と感覚異常の関連性の検討

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