ADHDの子どもを保育するために保育士として知っておきたいこと

ともだち
 

ADHDの子の保育ってどうしたらいいかわからない…

保育学生
 

ADHDの子どものことをもっと理解してあげたい



という方いませんか?


元保育士のRisaです。


大学では、「特別支援教育」を学び、ADHDの子どもたちとも多く関わってきました。


今回は、「ADHDの子どもを保育する上で知っておきたいこと」を紹介していきます。


これを読めば、ADHDの子どもの特徴を知ることができるはずです。


ADHDの子どもを保育するために保育士として知っておきたいこと


ADHDかな?と思う子って保育園にもいますよね。ADHDは、子どもの3~7%に発症すると言われており、1クラスに1人はいる可能性が高いです。


ADHDとは、発達障害の1つであることは知っていますか?

▼発達障害のことは、こちらを参考にしてください。



発達障害は、生まれつき脳の機能に異常があるために起こる障害のことであり、育て方に問題があるわけではなく、かつ病気ではないことを知っておいてください。


ADHDの特徴


ADHDの特徴は大きくわけて、3つの特徴があります。

・多動性

・衝動性

・不注意



この3つがあります。


ADHDの多くは、「多動性と衝動性」が強く出る人、「不注意」が強く出る人、3つの症状どれも強く出る人がいます。


多動性には、

・じっとしていられない

・手足をそわそわ動かしてしまう

・急に活動し始める



上記のような特徴があります。


衝動性には、

・順番を待てない

・人の話をさえぎる

・他者の遊びや勉強の邪魔をしてしまう

・相手の行動をさえぎってしまう



このような特徴がみられます。


不注意には、

・活動中に集中を継続することが難しい

・やることを忘れてしまう

・忘れ物が多い



という症状がみられます。

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一般的に、「多動性」は、年齢が上がるにつれて落ち着いてくると言われていますが、不注意は大人になっても症状が残ることが多いと言われています。


また、女児より男児のほうが多いという特徴もあります。


ADHDの子どもは睡眠障害が伴うことが多い


ADHDの子どもは、睡眠障害が伴うことをが多いということは、保育士も知っておくといいです。

・入眠がなかなかできない

・長時間寝られない

・逆に寝すぎてしまう

・朝起きられない



上記のような特徴が見られます。


保育園でも、お昼寝の時などに同様の姿が見られるかもしれません。


ADHDの子どもの診断


ADHDの診断は、「DSM‐5」というのを用いられて行われますが、乳幼児期での診断は難しく、確定診断ができるのは、4歳以降とされています。


参考に「DSM‐5」のチェックリストを紹介します。

〇注意欠如の症状

・勉強中に不注意な間違いをする

・活動中に注意を持続することが困難

・話を聞いていないように見える

・指示に従えず勉強をやり遂げられない

・課題を順序立てることが困難

・精神的努力が必要な課題を嫌う

・必要なものをよくなくす

・外的な刺激によってすぐ気が散る

・日々の活動で忘れっぽい



上記が「注意欠如(不注意)」のチェックリストになります。


多動性と衝動性のチェックリストは、下記を参考にしてください。

〇多動性・衝動性の症状

・手足をそわそわ動かす

・席についていられない

・不適切な状況で走り回る

・静かに遊べない

・じっとしていない

・しゃべりすぎる

・質問が終わる前に答え始める

・順番を待つことが困難

・他人を妨害し、邪魔する



このチェックリストで、6つ以上にチェックがつき、6か月以上続いている場合、ADHDである可能性があるとされています。


しかし、正確な診断は専門家に行ってもらうことが大切なので、保育士は参考にする程度にしておくことが大切です。


ADHDの子どもが保育園で見せる特徴


ADHDには、3つの症状があるとお伝えしましたが、実際にどんな姿を保育園で見せるのか紹介していきます。


乳児期に見せるADHDの特徴


乳児期は、どの子も動き回ることが大好きなので、多動だからといって、ADHDとは限りません。


その中で、ADHDの子は下記のような特徴がみられることがあります。

・あまり寝ない

・寝るとなかなか起きない

・よく泣く(泣き方が激しい)

・かんしゃくが激しい



乳児期は、ADHDの診断が難しいので、上記はあくまでも参考程度に考えてください。


このような特徴が見られる子がいたら、様子を見ていくといいかもしれません。


幼児期に見せるADHDの特徴


幼児期になると、少しずつ気になる行為が見られることがあるかもしれません。


ADHDの子が、保育園で見せる特徴を下記にまとめます。

・かんしゃくを起こす

・乱暴な行動や言動が見られる

・おもちゃの使い方が乱暴

・注意して話を聞くことが苦手

・周りが見えなくなるくらい好きな遊びに夢中になる

・順番を守れない

・最後まで座って食べることが苦手

・急にお部屋から出ていく



上記のような特徴が見られるかもしれません。


また、ADHDの子の中には、身体のバランスをとることが苦手で、

・運動遊びが苦手

・手先の細かい作業が苦手



という特徴を見せる子もいます。

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このような特徴を見せる子がいたら、その子の様子を見ながら、一人ひとりに合わせた関わりを心がけることができるといいですね。


ただし、ADHDの特徴がある子に対して、「ADHD」と決めつける必要はなく、その子の個性としてとらえて、関わっていくことが保育士には必要です。

▼さらにADHDのことを学びたい方はこの本が参考になります。



私も読んで参考にしている本です。


ADHDの子どもは保育園で困っている


ADHDの子がもしクラスにいるとしたら、保育士さんは大変かと思います。

・急に部屋から飛び出す

・かんしゃくを起こすと手が付けられない

・なかなか活動に参加ができない

・注意することが多くなる



上記のように、大変なことはたくさんありますよね。


また、その子に付きっきりになってしまうということもあるかもしれません。


しかし、1つ知っておいてほしいことは、

1番困っているのは「その子自身」である



これを覚えていてください。


行動を止められない


ADHDの子は、じっとしていなければいけない時に動き出してしまったり、ふらふらしてしまったりすることがあります。


しかし、わざと動いているのではなく、やってはいけないとはわかっていながらも、動くことを止められないという時があります。


想像してみてください。


やってはいけないとわかっているのに、身体を止めることができない状況ってかなり大変だと思いませんか?

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ADHDの子は、気持ちに反して身体が動いてしまう状況に苦しんでいるんです。


また、忘れ物が多かったり、遊びの中でルールを守れなかったりすることがありますが、そういって行為も、わざとやりたいわけではなく、身体と心をコントロールすることが難しくて、やってしまっていることがほとんどです。


ADHDの心からの訴え


以前、ADHDの小学生と関わっていた時の話ですが、その子は、知的な遅れはないADHDの子でした。


普通学級に通っていたのですが、どうしても授業中にクラスから飛び出したり、行事に参加することができなかったりすることがありました。


その子が、親に対して、

薬を飲ませて。もう自分じゃどうしようもないんだ…



と泣きながら訴えたそうです。


ADHDは、薬によって多動性や衝動性を抑えることができるのですが、その時は服用をやめていたそうです。


しかし、泣いて保護者に訴えるほど、自分の行動をコントロールすることができない状況に困っていました。


保育園の子どもは、自分がなぜできないのかということまで考えることは難しいですが、心の奥底では、「なんでできないんだろう」と悩んでいるかもしれません。


ADHDの子どもの気持ちを理解する


ADHDの子は、私たち保育士が思っている以上に、苦しんでいることが多いはずです。


保育士としてできることは、ADHDの子の気持ちを理解してあげることです。

・ちゃんとやりたいのに、できない気持ち

・自分の思ったように身体を動かせない苦しみ

・やってはいけないとわかっているのにやってしまう気持ち



そんな気持ちを受け止めるだけでも、ADHDの子は、保育園で過ごしやすくなります。


ADHDの子は、できないことを叱られたり、失敗したりなどたくさんのネガティブな経験によって、自尊心が低下したり、自己肯定感が下がってしまったりすることが多いです。


それを防ぐためにも、保育士の関わりが重要になってきます。


たとえ急に部屋を飛び出したとしても、

「お部屋から出たくなっちゃったの?大丈夫だよ」



と気持ちを受け止めることで、ADHDの気持ちは守られます。


ADHDの子の保育で大切なこと


ここまで、ADHDの子どもを保育する上で、知っておくべきことについて紹介してきました。


ADHDの子どもの保育で大切なことを下記にまとめます。

・ADHDの特性を知る

・どんなことに困難を感じているのかを見ていく

・子ども自身が最も困っていることに気づく



この3つが大切です。


ADHDのことを保育士が学ぶ意味は、子どもを理解するためです。


決して、障害と決めつけて保育するためではありません。

ADHDの学びが保育に生きてくる


ADHDの特徴を知ることで、保育園生活での困難に気づくことができ、適切な関わりや援助をすることができます。


そして、最も大切なことが、「子ども自身が困っていることに気づく」ことです。


ADHDの子を保育するのは、大変なこともあるかもしれませんが、最も困っているのは保育士でもなく、保護者でもなく、その子自身です。


そこに気づくことで、ADHDの子どもとの向き合い方も変わるかもしれません。


ということで今回は、終わりにします。

▼他の発達障害について学びたい方はここから。

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